お知らせ
NEWS2025.12.11
【土木工事会社】35歳で部長を“取りに行った”理由。評価制度がない会社を変える覚悟

今回お話を伺ったのは、株式会社カクノで去年の夏に部長に昇格された山口さん。
建設現場の最前線で活躍する一方で、組織のリーダーとして社員の成長と働きやすい環境づくりに情熱を注いでいます。
山口さんは11歳の男の子と9歳の女の子、2人のお子さんを持つ父親でもあります。
仕事への責任感と家族への愛情、そのバランスをどのように取りながら日々を過ごされているのでしょうか。
また、建設業界ならではの働き方の魅力や、理想とする組織運営についても詳しくお聞きしました。
現場での実践的なマネジメント手法から、社員一人ひとりの成長を支える考え方まで、リーダーとしての哲学が込められたお話は業界を問わず多くの方にとって学びの多い内容となっています。
土木・地盤改良会社
【1】理想の組織運営と評価制度への想い



会社の人数が増えてきたのが、ここ5年ぐらいですかね。ぐわっと増えてきたので、ちゃんと組織として評価制度を作らなければいけないなぁっていう状態ですね。
土木・地盤改良会社
【2】部長昇格の経緯と会社への想い

それまで課長をやっていたのですが、課長職という立場では行動に限界があったんです。これほどまでに会社を想い、会社のために生きているのだから部長という役職・肩書をくださいと自分から申し出ました。
つまり、部長という役職を自分から取りに行ったということです。
土木・地盤改良会社
【3】現場での軸作りと人材育成


だから、マニュアルで覚えたらできるっていうことではなくて、その都度、その都度違うものに対してその場で問題を考えて答えを出すっていうことをしなきゃいけません。
自分の中にその考える軸っていうのを作らないとやっぱりブれるじゃないですか。この軸を各個人個人の中に作り上げていきたいです。人としての軸の開発、作る手助けをしたいなというのが僕の思いです。
土木・地盤改良会社
【4】社員の悩みと成長への考え方


問題があるとそこで打ちひしがれて沈んでいる子よりは悩みながらも解決して前向いて生きていくような子がいいですね。
土木・地盤改良会社
【5】現場でのチームマネジメント



今日の昼までに、この状態だから皆こういうふうにしましょう。いつまでにこれと、ここを終わらせといてねっていうゴール地点を明確にしていきます。
職長なので最終責任が私になりますので、その責任を私が負えるように皆の動きを常に把握しておくようにしています。
土木・地盤改良会社
【6】株式会社カクノの働きやすさの秘訣





日によって作業量が決まっているので、それを早くこなせば、「帰ろうぜ」となります。これは建設業の魅力ですよね。
チーム活動なので自分だけ帰りたいとかできないです。チーム全体でこの現場は何時に終わるぞと決めてその時間に向けて自分のそれぞれやるべきことを自分で考えて、それぞれ違うルートでパシッとはまりにいきます。
土木・地盤改良会社
【7】山口さんの父親としての顔











土木・地盤改良会社
【8】建設業だからこそできる子育てとの両立


建設業って朝早いですけど17時に現場が終わったりします。
書類仕事が少なければそのまま帰りますので、18時から子どもと遊ぶことができます。
逆に近所のサラリーマンのお父さんではできないような子どもとの関わり方を僕はできていると思います。
晩ごはんの後ぐらいまでお父さんが帰ってこないご家庭って多いじゃないですか。
そんなご家庭よりはもう圧倒的に関わっているんじゃないかなと思います。
建設業は子育てに関われる時間が取れる仕事だなと思いますね。
僕が家に帰ったら子供がパパ遊ぼうって言ってきます。はい、わかりましたって感じですね。
土木・地盤改良会社
【9】理想の会社像と未来への展望

なかなか一般的な企業ではできないと思うし、大企業になるほどそういった事は難しくなってくると思うんです。でも、この中小企業だからこそ、なんとかまだできる可能性があるんじゃないかという想いがあります。だから理想で言うと全員が前を向いて同じ目標に向かって走っていって利益が出たら山分けでいいんじゃないかと思っています。
土木・地盤改良会社
【10】インタビューを終えて
山口さんとのお話を通じて見えてきたのは、建設業界の新しい可能性です。
従来のイメージとは異なり、チームワークを重視し、個人の成長を大切にする職場環境が、そこにはありました。特に印象的だったのは、「悩むことの大切さ」について語られた部分です。
問題に直面して悩むことを成長の機会と捉え、社員一人ひとりが自ら考える力を身につけていく。そのための「軸作り」を支援するリーダーシップは、まさに現代の組織運営に求められる姿勢といえるでしょう。
また、仕事と家庭の両立についても、建設業ならではの特性を活かした働き方が実現されていることがわかりました。朝は早いものの、夕方には家族と過ごす時間を確保できる。子どもたちと一緒に外で遊ぶ時間を持てる。これは多くの業界で働く父親たちが羨むような環境ではないでしょうか。
山口さんが描く理想の組織像は、「全員が社会の役に立ち、成果を上げ、その利益をみんなで分ける」というシンプルでありながら深い考えに基づいています。大企業では難しいかもしれないこの理想を、中小企業だからこそ実現できると信じて取り組む姿勢に、真のリーダーシップを感じました。


