お知らせ
NEWS2025.07.16
【地盤改良】新人が覚える3つのこと
こんにちは。
関東から関西まで地盤のプロとして地盤改良工事・鋼管杭工事・土壌汚染改良工事などを手掛けている株式会社カクノです。
今回は、建設現場で働く職人さんに「新人が最初に覚えるべき3つのこと」についてインタビューを行いました。
お話を伺ったのは、アパレル業界から株式会社カクノに転職して入社4年目、伊地知さん。
右も左もわからない状態から、現在は、現場の施工管理者として活躍されています。
実際の現場で何度も失敗や成功を重ねながら身につけてきた、生きた知識を語っていただきます。
「高さ管理って何?」「段取り8割って本当?」「先輩たちが考えていることって?」
建設業界に興味がある方、これから現場で働く方、そして既に働いているけれど改めて基本を見直したい方にとって、きっと参考になる内容です。
現場のリアルな声をお届けしますので、ぜひ最後までお読みください!
1つ目:高さ管理の重要性 – 基準点を見極める技術


これが難しいんですけど、現場でよく「この地盤からどれくらい掘ったらいいか」という基準があるんですよ。
現場によって、FLとかGLっていう表記になるんです。


現場に入った時にその基準点があるんですよ。例えば、壁とかに「FL+1000」とか「FL-1000」みたいな表示が貼ってあるんです。
そこから僕らは高さを測って、どのぐらい掘るかを計算するんですけど、その高さ計算が結構ややこしくて。プラス1000あればマイナス1000とか、現場によって違うんですよ。
そこを間違えると、掘りすぎてしまったり、逆に掘り足りないことがあります。
この高さ管理は、ベテランの方も結構分からなくなるらしくて、図に描いて絵で表して、自分で判断したりもするんです。結構重要だと思います。


例えば、基準点が設けられた状態で現場に入って、そこから「FL+1000なので、FL-2000まで掘らなきゃいけない」となったら、その高さから3メートル掘るということになります。
そういう計算があるので、ちょっと難しいところもあります。
2つ目:段取り8割の真意 – 準備が全てを決める


僕もまだ完璧にできている人間じゃないのですが、よく先輩方が「仕事は段取り8割」とおっしゃるんです。
やっぱり準備が大事で、その現場に持っていくもの、何が必要なのか、こういうものがあったら何かトラブルがあった時に対応できるね、とか。
いろんなことを想定して、現場の流れの中でそれを考えて、段取りを覚えていって、何が必要か準備していくのがすごく大事だと思います。
最初は理解できなかった「段取り8割」


だって、例えば現場に入って施工することが一番大事だと思っていました。なぜなら、施工が始まってしまえば、スムーズに現場が終わっていくんですよね。
始まってしまえばいいんですが、始まるまでの段取りが重要で。
例えば、大きいバックホーを用意しないといけないのに、小さいバックホーを用意してしまうと全然仕事にならないじゃないですか。そういう準備が大事だと思います。
3つ目:先を読む力 – 全体最適を考える視点


仕事ができる先輩方って、みなさん先のことまで考えて計算していかれるんです。
例えば、僕らが先日、千葉の現場へ行った時に、バックホーでセメントと土を混ぜていく作業があるんですけど、まっすぐ行くより、一見遠回りなようですが、旋回して行った方がいい、という進め方があるんです。


新人へのアドバイス – 経験を通じて学ぶもの


新人が覚える3つのことなんですけど、「覚えるべき」というか、「覚えていくべき」ことかなと思います。大事だと思います。
理解は段階的に深まる
この伊知地さんの正直な振り返りが印象的です。
「最初は先輩方が言っている意味も分からなかった」「今になって分かる」という言葉は、技術や知識の習得が一朝一夕にはいかないことを示しています。
特に「一人で現場に行くようになって」という部分は重要です。先輩と一緒にいる時は気づかないことも、一人で責任を持って作業するようになると、初めて理解できることがあると思います。
安全管理の重要性 – 夏対策について


しんどいのを我慢して無理やり仕事して倒れたりとか、熱中症になってしまったりもするので、とにかくこまめに休憩とか水分補給を取るのと、もう本当にしんどくなったら先輩方に伝えていいと思います。
「もっと頑張れ」っていう先輩も最近はいないので、現場はもう最近熱中症とかうるさいので、そこは自分のSOSをしっかり出すことですかね。
現場の安全意識の変化
この夏対策についての話からは、建設現場の安全意識が大きく変化していることが分かります。
以前は「根性で乗り切る」という風潮もあったかもしれませんが、現在は科学的な安全管理が重視されています。
「現場は最近熱中症とかうるさい」という表現は、決してネガティブな意味ではなく、安全管理が徹底されているということの表れです。
まとめ
今回のインタビューを通じて、建設現場で働く職人さんの生の声を聞くことができました。技術的なスキルから安全管理まで、現場で本当に必要なことが詰まった貴重なお話でした。
「高さ管理」「段取り8割」「先を読む力」という3つのポイントは、どれも経験を通じて身につけていくものです。そして、これらのスキルは建設業界だけでなく、多くの仕事に通じる普遍的な価値があるのではないでしょうか。
現場で働く職人さんたちの高い技術力と安全への意識、そして経験に基づいた深い洞察力に、改めて敬意を表したいと思います。
これから建設現場で働く方、すでに働いている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。